このブログでは、私たちのラジオ「わたなべ夫婦のふたりごと」にて、皆さまから寄せられた人生相談への回答をまとめています。
本日は母が嫌いなのですが、
そんな自分も嫌いです…。
というお悩みに対して、
お答えさせていただきます!
本日のパーソナリティ
【わたなべ夫婦】
- ラジオ配信アプリstand.fmにて
人生相談チャンネルを運営中 - SNS総フォロワー数は23万人超え
- 人生相談の累計回答数は1,500件突破!
- 結婚7年目の夫婦。妊活はお休み中。
- 二人とも元銀行員で元YouTuber。
- 現在は不動産投資やブログを運営しつつ
保護猫とのんびり暮らしてます。
無理に可愛い服を買わせようとする母…
まずはラジオに頂いたレターをご紹介します。
27歳の女性です。
どうしても親を好きになれません。
理由は以下のようなことです。
・試合の時にコーチから怒られて
胸ぐらを掴まれてベンチから出され、
観客席から試合を見てろと言われ、
観客席で自分の親からも怒鳴られ
激怒されたことが何度もあった小学生時代。
・女の子らしい服装は嫌いだと言っているのに
買い物に行くと可愛い服を買わせようとする。
嫌だというと、もっと女の子らしい格好をしたらいいのに、
と残念そうにされた中学高校時代。
(今は一緒に買い物には絶対行きません。)
・センター試験で失敗したことを話して大激怒。
などです。
育ててくれたことに感謝はしていますが、
どうしても好きになれません。
女性なのに女性らしい格好が嫌いで、髪も短く、
何度も男性に間違われることがあり、
一緒にいた母にも嫌な思いをさせてしまったなと思います。
普通の娘じゃなくて申し訳ないと思ってます。
実家に帰った時もまともに顔を見ることができない状態が辛いです。
母のことが嫌いな自分も嫌いです。
母と仲良く会話をしてみたいです。
長々と重たい話をしてしまいすみません。
なにかアドバイス頂けると嬉しいです。
匿名さん。お答えします。
匿名さん。
苦しいよ、つらいよ、というお気持ちが、
レターからひしひしと伝わってきました。
自分の「こうするべき」が、
本音と相反していらっしゃるので
きっとそこが特に苦しいのでしょうね。
例えば匿名さんは、
「女性なのに女性らしい格好が嫌い」
なのに、
「普通の娘じゃなくて申し訳ないと思っています」
という”べき”があったり。
または、
「母と仲良く会話してみたい」のに、
「母のことが嫌い」だったりと、
矛盾する二つの気持ちを抱えていることも。
今回の匿名さんの場合は、
母親のことが「嫌い」は嫌いでも、
やっかいなことに
「でも100%嫌いになれない」
という気持ちがあるんですね。
実は、匿名さんのように、
「母のことが嫌い」
「でもそんな自分が嫌だ」
「お母さんと本当は、仲良くしたいのに…」
という葛藤を抱えていらっしゃる方は
割と多くいらっしゃいます。
私は今回、
匿名さんに2つのことをお伝えしたいと思います。
まず一つ目は、
自分の好きには正直になってね。
ということです。
”女性なのに女性らしい格好が嫌い”なことを、
レターを読むかぎり匿名さんは
普通ではないこととお考えのようです。
でも、私からすると、
そのことの、何が普通ではないのだろう?
と思うほど、
とても良い意味で【普通のこと】だと感じました。
なにせ、女性らしいお洋服は苦手…という女性は、
私の周りにもたくさんいらっしゃいますし、
むしろ、私はちゃんと
”自分の好きなお洋服の系統”が分かってるって、
とても素敵なことだと思うのです。
というかそもそも、大前提として、
匿名さんは何を好きになっても良いし、
どんな服装をしたって構わない。
そして、そのことに対しては、
たとえ親であっても、
本来は誰にも干渉する権利はないはずです。
「そんなの変だよ」
なんて、
私以外の、あなたの価値観を
無理に押し付けるのはおかしいし、
「こんな服装にしてほしい」
という願いは、誰のためになるのでしょう?
本来は、そういうことを言う権利は無いし、
押し付ける方がおかしい。
というのは、お分かりになりますよね?
でも、匿名さんはお優しい方で、
相手を喜ばせたいから、
そんな聞かなくても良かったコトバですら
素直に受け取ってしまってしまった。
そして、
自分の好きを否定してしまったのです。
自分で自分を否定してきた人生。
その道のりは、
とてもつらかったと思います。
なにせ、ずーっと自分で自分を
「バカヤロー!」
と、叱咤(しった)していたのですから。
「なんで可愛い洋服が好きになれないんだ!」
「なんで普通になれないんだよ!!」
と、ビシバシ叩いている状態なので、
そりゃあもう、とっても苦しかったと思います。
なので、まずはそれを、やめてあげましょ。
自分で自分の好きをしっかり認めて、
「私はこれでいい」
「私はこれを好きなんだ!」
って、受け入れてみてください。
「私は、普通!」
って、叫んでみてください。
それだけで心が幾分、
軽くなると思います。
匿名さんは、今のままで良いんです。
安心してくださいね。
とはいえ、
一番、ありのままの自分を認めて欲しい人に、
否定されたことは、とても悲しかったですね。
子どもは親の期待に応えたいもの。
だから、期待に応えられなくて、
「申し訳ない」と思う気持ちもまた、
自然です。
だからここで、匿名さんに
二つ目にお伝えしたいこと。
それは、
親に対して、
「許せない」という気持ちと「好き」な気持ち、
どっちも持っていていいんだよ。
ということです。
「親を好きになれません」
という方のたいていは、
自分が親に対して許せなかったことや怒りを、
【こんなの感じちゃいけない】
【どうにかしなきゃ…!】
と思っていらっしゃることが多いです。
「産み育ててくれた恩がある」
「親を大切に思わなくちゃいけない」
「こんな気持ち、感じていてはいけない」
「嫌いだなんて、思っちゃいけない」
という具合に。
でもね。
ううん、いいんですよ。
だってね。
お母さんやお父さんに限らず、
友達にでもパートナーにでも、
誰に対しても…
人間関係っていうのは、
好きと嫌い、どっちもあるのが自然
なのですから。
世の中には0か100かで
割り切れることはありません。
「この人の、ココは良いんだけどなぁ」
「でもこういうところは、嫌いだなぁ…」
と思うのは、普通のことなんです。
でも、みんな、
好きと嫌いの両面があっていい!
というのを知らないから、
たいてい嫌な部分が見えてしまうと
「うーん。この人のこと私、キライかも…」
と”嫌いな面”しか
見ないようになってしまうんですね。
本音の部分では、”いいところがある”…
ってなんとなーく思ってるんだけど、
そこは無かったことにしちゃう。
本当はあるのに、無かったことにしちゃう。
だから、モヤモヤしちゃう。
それが特に、母親だとか、
自分にとって大切な人であればあるほど、
ただ、苦しい。
だからね、匿名さん。
お母さんの嫌いなところを、
無理に一人でどうにか「許そう」としたり、
「こんなの思っちゃいけない!」
と自分の気持ちをねじ込んだり、
しなくて良いんです。
むしろ、
その”嫌いだー!”という素直な気持ちも、
また、自分で認めてあげてください。
嫌いなところは嫌い。
でも、
好きなところも、ちゃんとあるんだよ。
って。
お母さんへの気持ちだって、
そんな両面があって、良いんです。
匿名さん。
匿名さんはなにもおかしくないし、
そのままで良いんです。
嫌いなことは、嫌い!ってしたままでいい。
一人で許してあげようなんて、
頑張る必要も無い。
でも、これからは、
そういった嫌いな面、許せなかった面だけを
見るのではなくて、
お母さんの好きな面も自分の中でしっかり、
認めて、感じてあげてくださいね。
少しでも、気が楽になれば幸いです。
ほなほな。
今回取り上げたラジオはコチラ
【追記】お返事いただきました!
放送後、
匿名さんからお返事を頂戴しました。
レターを取り上げてくださり
ありがとうございました。
自分の悩みをなかなか
人に言うことができない性格で、
ずっとこの悩みが
胸の中で引っかかっていました。
今回お二人が、おかしいことはハッキリと
おかしいと言ってくださったり、
自分の好きを受け入れる、
嫌いな部分は嫌いでいい、
好きと嫌いは共存する、
などの沢山のアドバイスを頂き
思わず泣いてしまいました。
母との関係性やジェンダーのこと、
考えすぎてしまったり
やることが多くなると頭がパニックになり
フリーズしてしまう性格などなど、、
こんな私はダメだと思うことが
よくあるのですが、
まずは自分を認めてあげることが
大事なんだと気づけました。
重たい内容なのでレターを送るか
悩んでいたのですが送ってよかったです。
本当にありがとうございました。
これからも応援しています。
とても嬉しいお言葉を
ありがとうございます!
悩んだのに、勇気をもって、
送ってくださってありがとう。
その一歩が匿名さんにとって、
自分を好きになる、
きっと大切な一歩だったと
私は思います。
幸せになってくださいね。