
こんにちは。心理カウンセラーのわたなべ夫婦です。
本日は、
「毒親だった母と距離を置きたくなる…これは甘え?」
というお悩みに対してお答えさせていただきます!
「母との距離を取るべきか悩む…過去の傷と向き合う日々」
まずは読者の方から頂いたご相談内容をご紹介します。
今回のご相談
私はいわゆる毒親な母のもと育ちました。
毎日怒りのネタにできる物を探し、怒号が飛んでくる日々。成績に3があると夜遅くまで何時間も叱責されたり、母の幼少期や兄弟と比べられお前は頭も悪く性格も悪いと言われる。
学校で何をしてる。馬鹿な友達と遊んでるからこうなる、家を出ろ、寺にでも頭を下げて泊まり込みで生活させてもらえと荷物をまとめられる(まだ小1の頃)家では心が休まらず暴力は当たり前、お前もお前の友達も皆クズと言われ自己肯定感は下る一方。「死ね」と言われた事もある。
早く大人になり家を出たい。
しかし私が家を出て働き出してから母は豹変。母なりに子離れができたのか別人かのように優しくなった。私も親孝行は沢山しました。
しかし家庭を持ち子育てしてると過去がまた蘇るように。義両親は夫の事を人前で褒めていて夫は母に怒られた事がないときいて驚き.改めて考えても私はなぜあんな仕打ちを受けたのかわからない。
本人は私にしたことを一切覚えてません。最近は母と距離を置きたくなります。いざとなると母を頼るくせにこんな事考えるのは甘えでしょうか。
お二人はご両親に対して嫌な所許せない所はありますか。失礼な質問ごめんなさい。



レターありがとうございます。
ご相談にお答えします!
お気持ちわかります。
匿名さんのお気持ち、とてもよくわかります。小さい頃の経験や親との関係は、大人になってからも心に残り続けるものですよね。頭では「昔のことだから」と割り切ろうとしても、ふとした瞬間に思い出してモヤモヤしたり、納得できない感情が湧いてきたりするのは、とても自然なことだと思います。
お母さんは匿名さんのためを思って厳しく接していたのかもしれません。でも、当時の匿名さんにとっては、ただただ「怖い」「厳しい」「もっと優しくしてほしい」と感じることもあったのではないでしょうか。子どもは親の言葉や態度を、まだうまく整理できないまま心に刻んでしまうものです。だからこそ、大人になってから改めて過去を振り返ると、「あの時の自分は本当はどう思っていたんだろう?」と、感情が溢れてくることもあるのだと思います。
「いざとなると母を頼るくせに、こんなことを考えるのは甘えでしょうか?」
決して甘えではないと思いますよ。むしろ、それだけお母さんとの関係を大切に考えている証拠だと思います。匿名さんはお母さんを信頼しているからこそ、困ったときには頼ることができるのですよね。でも同時に、過去の経験が心に引っかかっていて、それをどう整理すればいいのか悩んでいる…。その気持ちはとても自然なものだと思います。
「親を頼るなら、過去のことは気にするな」と言われることもあるかもしれませんが、そんな単純な話ではないですよね。親子だからこそ「感謝しているけれど納得できないこともある」「愛しているけれど傷ついたこともある」という、矛盾する気持ちを抱えるのはごく普通のことです。匿名さんは、お母さんを大事に思っているからこそ、こうして悩んでいるのではないでしょうか。
傷ついた過去を許せないのは心が狭い?
決して心が狭いわけではありません。むしろ、それだけ匿名さんの心が繊細で、しっかりと自分の気持ちに向き合っている証拠だと思います。許す・許さないは、自分の気持ちを無理にコントロールして決めるものではありませんよね。無理に「許さなきゃ」と思ってしまうと、かえって自分の気持ちを押し殺すことになり、余計に苦しくなることもあります。
大切なのは、「許すこと」ではなく「過去の自分の気持ちを認めてあげること」かもしれません。小さい頃の匿名さんは、きっと傷ついたり、寂しい思いをしたり、不安になったりしていたはずです。その気持ちは、決して間違いではないし、「今さら気にしても仕方ない」と片付ける必要もありません。「あのときの私は本当に苦しかったな」と、自分自身の気持ちにそっと寄り添ってあげることが大切なのではないでしょうか。
そして、許すかどうかは匿名さん自身のペースで決めていけばいいことです。無理に「許さなきゃ」と思う必要はまったくありませんし、「まだ許せない」と思うことが悪いことでもありません。匿名さんが過去の出来事をどのように受け止め、どのように整理していくかは、自分の心と相談しながら少しずつ進めていけばいいのだと思います。
過去の母と今の母
お母さんに感謝しているからこそ、過去の嫌だった記憶を掘り返してしまうことに罪悪感を感じたり、「この気持ちを持ち続けていたら、お母さんを素直に大切にできなくなるんじゃないか」と不安になったりしますよね。
でも、過去の出来事を「なかったこと」にする必要はありません。過去の匿名さんの気持ちも、今のお母さんへの感謝の気持ちも、どちらも大切なものです。矛盾するように感じるかもしれませんが、「過去に傷ついたことを認めながら、今のお母さんにも感謝する」というのは両立できるものだと思います。
たとえば、「あの時の言葉は本当に辛かった。でも、お母さんは私を見捨てたわけじゃなくて、私のことを思って言っていたのかもしれない」「厳しくされたのは嫌だったけど、それでも私はお母さんのことを大切に思っている」というように、過去の気持ちも、今の気持ちも、どちらも大事にしていいのです。
無理に「感謝しなきゃ」と思う必要もないし、「嫌な記憶を忘れなきゃ」と思う必要もありません。匿名さんが匿名さんらしく、お母さんとの関係を少しずつ整理していけることが一番大切です。
お母さんとの関係は、一つの答えがあるわけではなく、時間をかけてゆっくりと向き合っていくものだと思います。匿名さんが自分の気持ちを大切にしながら、少しずつ整理していけるよう、応援しています。
どんな気持ちも、匿名さんにとって大切なものですから、自分を責めすぎず、優しくしてあげてくださいね!
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